【NZラグビーNEWS】オールブラックスとマオリオールブラックス

untitled先週、2014年ITMカップの決勝が行われました。プレミアシップ(上位リーグ)はタラナキが、チャンピオンシップ(下位リーグ)はマナワツが優勝しました。決勝戦の試合は、プレミアシップ・タラナキvsタスマン、そしてチャンピオンシップ・ホークスベイvsマナワツという組み合わせで、オークランド、カンタベリー、ワイカト、ウェリントンなどの主要ラグビー協会からのチームが一つも含まれないという、例年にない決勝の組み合わせになりました。

このITMカップ、またの名をニュージーランド州代表選手権は、これまで、オークランドやカンタベリーなどの主要都市にあるチームが優勝をほぼ独占してきました。今年は、いったい何が起きたのか、、、。ある記事によると、「州代表といいながらも、地元出身の選手は年々少なくなっている」そうで、優勝を決めたタラナキは、タラナキに住んでいる選手はわずか3名とのこと。とにかく、リクルート能力がものをいう状況なのだそうです。タラナキの監督・コリンクーパーは、人情味あふれる人徳のあるコーチとの評判で、各地から彼を慕っていい選手が集まったのかもしれませんね。

タラナキ出身の選手が僅かでも、そんなことは地元ファンにとってはまったく関係ないようで、タラナキの本拠地・ニュープリマスで行われた決勝戦はほぼ満席状態でした。主要都市と比べて、SUPER
RUGBYなど試合が行われない地方の方が、客の入りが多い気がします。また、観客の応援も熱心で、決勝戦を盛り上げていました。そういった意味では、地方の州代表チームが活躍した今年のITMカップは、大成功したのではないか、、、といわれています。

タラナキを初優勝に導いたコリン・クーパー監督ですが、優勝を祝う間もなくマオリオールブラックスを率いて日本遠征に出発しました。マオリオールブラックスの多くの選手が、このITMカップ決勝に絡んでいたということで、マオリオールブラックスとしてのチーム練習が1回だけ、、、という準備不足。また、フォワードの主力3選手・Shane
Christie、Liam Squire、Joe Wheelerが怪我で離脱、、、という状況。不利な条件が揃っていますが、それでも
ITM優勝監督・コリン・クーパーはインタビューで自信をみなぎらせていました。

「彼らはブラックジャージを着るという栄誉で非常に盛り上がっており、また、マオリカルチャーに対するリスペクトの下で、一緒に練習する時間がなくても、容易に団結することができる」とのこと。さらに。2003年以来、テストマッチ負けなしの16勝という先人の偉業をけがさないという責任感もみなぎっているようです。マオリは、誇り高い民族ですからね。

マオリオールブラックス、テストマッチ負け知らずとはいえ、去年のアメリカ・カナダ遠征では危うい場面もありました。また、コリン・クーパー監督は、「日本のスクラムは非常に強いと聞いています。また、ホームという強みもあるので、こころしてかかりたいと思います」と、IRBランキングで10位圏内にいる日本代表を警戒しているようです。

また、マオリオールブラックスといえば、オールブラックスを超える本物のハカが見ものですね。今週末の試合は、ここニュージーランドでもライブで放送されます。個人的には、ITMカップで大活躍したタラナキのミッドフィルダー・チャーリーナタイに注目です。週末の観戦が楽しみです。

USAに遠征中のオールブラックスですが、シカゴの町を散策する姿がニュースに流れていました。シカゴといえばアメリカでもっともスポーツが盛んな都市。ベースボール、バスケットボール、アメリカンフットボール、そしてアイスホッケー、、、いずれも地元にチームがありますね。そんなシカゴのラグビー人気はどうでしょう。残念ながら先日行われたオールブラックス記者会見には、地方誌3社しか集まらなかったそうです。町のインタビューも、「ラグビー、、、知らないな~」というのが大方の答え。なかなか町中では普及していない様子です。街中を散策するオールブラックスを見ても、「大きな男の人の集団が歩いてる」ぐらいの認識でしょうか。それでも、オールブラックス戦6万1千枚のチケットが売れほぼ完売状態というのは、アメリカラグビーの将来性を感じます。

アメリカのラグビー協会では、2008年から子どもを対象にしたラグビーの普及活動を始め、特に「ルーキーラグビー(タグラグビー)」は、7万人以上の子供たちが体験しているのだそうです。また、カレッジラグビーのリーグ戦も2年後には始まるとのこと。セブンスがオリンピック種目になったということと相まって、アメリカラグビーが開花するかもしれません。オールブラックス戦がその一つのきっかけとなって、ラグビーのグローバル化につながってくれたらいいですね。